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国政報告
参院予算委員会
予算の執行状況に関する調査について(環太平洋パートナーシップ協定及び外交防衛等に関する件)

平成24年1月31日(火曜日)

    

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○石井一予算委員長 次に、舛添要一君の質疑を行います。舛添君。

○舛添要一 野田総理、昨年末、韓国そして中国の首脳と精力的に首脳会談をこなされました。ただ、私は日本外交について非常に二つばかりのことを懸念しております。特に、韓国とか中国、ロシア、いずれも難しいお隣の国です。
 そこで、まず最初なんですけれども、非常に耳触りのいい言葉を発することによって本当の問題の解決を遠のかしていないのかというのが実は私の懸念であって、外交官は、ともすれば共同コミュニケ作るときそういう言葉を作りたがる。だけど、我々政治家が外交やるときには、そこはきちんとチェックしないといけないと思います。
 現実に今から私が言う言葉をお使いになったかどうかは別として、例えば、我々は韓国、非常にいい関係を持ちたいと思っています。だから、常に未来志向の日韓関係という言葉を使うんです。それから、先ほど玄葉外務大臣おっしゃったように、これは二〇〇八年の福田総理と胡錦濤主席との間で決まったことですけれども、戦略的互恵関係。そうすると、この言葉を使ったらそれで全部片付いたようになる。私は中国の外交当事者と相当やり合ったときも、今度、向こう逃げるときに、いや戦略的互恵関係でやりますからと。
 さあそこで、日韓首脳会談で、私は、じゃ未来志向はどういう話があったのかと。先ほど来議論になっていますけれども、従軍慰安婦の問題出てくる。しかし、そのまさに総理が会談なさっているときに、我々にとって一番の日韓にとって懸念である北朝鮮金正日総書記が死亡したと。情報収集能力、日韓どうなっているんだろうか、そういうことが非常に懸念でありますし、戦略的互恵関係、じゃ、なぜ尖閣列島話さないんですか、なぜガス田の共同開発について話さないんですか。
 そういうことについて、この二つの首脳会談について率直に反省すべきは反省することも含めて、総理の御見解をお伺いしたいと思います。

○野田佳彦内閣総理大臣 まず、じゃ日中の方からちょっとお話ししたいと思いますけれども、昨年の暮れに、これ戦略的互恵関係の話はしました。会うたびに、ホノルルでも、あちこちでやります。これはある意味、呪文のようにお互い唱えながら、個別に懸案起こることはあるんです。だけど……(発言する者あり)ちょっと呪文、ちょっと適切じゃなかったかもしれません。何と言ったらいいでしょう、理念、ごめんなさい、理念、理念、失礼いたしました。理念というか、基本的な原則を確認をしながら、何回もそれを唱え続けることによってその意識を深めるという意味もあると思うんです。
 その上で、去年の暮れの会談の中では六つのイニシアチブというのを私の方から提案をして……

○舛添要一 それはもう分かっています。

○野田佳彦内閣総理大臣 分かっていますか。
 ということで、具体的に戦略的互恵関係を深める議論はしてきているということであります。
 その際に、例えば日中の海上捜索とか救助、いわゆるSAR協定の原則合意とかそういう具体的な踏み込んだ議論もさせていただいたということであります。
 日韓については、これは京都の会議は、先ほどもちょっと御指摘がありましたけれども、今まで李明博大統領が触れてこなかった従軍慰安婦の問題等の議論は出ましたけれども、それまでの前後においては、これはまさに未来志向の特に経済面での強化、一方で、あと安全保障についてもかなり突っ込んだ議論ができるようになってきているという状況でございます。

○舛添要一 もう一つ、情報収集能力の欠如についてはどう御判断ですか。

○野田佳彦内閣総理大臣 御指摘の、日韓のいわゆるシャトル外交で李明博大統領と京都でお会いしているそのときにそういう進展があったという、動きがあったということを両国とも知らなかったということは事実であります。その他の関係国も恐らく驚いた国が多かったというふうには思いますが、その意味では反省をしなければいけないと、インテリジェンス、情報収集という意味においては大いに反省しなければいけないというふうに考えております。

○舛添要一 まさに先ほど総理が呪文とおっしゃったけれども、本当に呪文になっちゃっているんですよ。これ、中国の首脳も同じことなんです。都合が悪いとその言葉で逃げる。だから、日本の外交官も優秀ですからそういう言葉を作り出すんです。いろんな賢人会議、ワイズマンの会議といっても、何かそういうものを作り替える。だけど、私たちはそれを前にして、しかし現実の問題をどう進めて解決するかというのが政治家の仕事だと思うんです。
 そこで、もう一つ私が懸念していますのは二国間の関係、これは韓国であれ、ロシアであれ、中国であれ。特に日本と中国は世界第二と第三、三位と二位ひっくり返しましたけれども、GDPで、経済大国ですから。この二つの国が、ただ両国関係だけではなくて国際社会で責任を共有するということをやらない限り、本当の二国関係の改善はならないと思っています。
 そこで、問題がイランなんですよ。それで、先ほど来、同僚の議員から質問ありましたけれども、それは、安住さん、国債持ち合うのもいいですよ、しかし、これが戦略的互恵関係じゃないんです、こんなものは、私に言わせると。中東の解決について日本と中国が共同してやるというスタンスがないというのは、最大の中東外交についての私は欠陥だと思っているんです。
 なぜか。二年前さんざん、我々はアザデガンから撤退しました。それは、核開発許しちゃ駄目です。EU、アメリカと協調して断固としてイランに核開発を放棄させないといけない。ウランの濃縮だって、そんなものは武器造っているんじゃない、もう言いたいことを言っている。場合によってはホルムズ海峡を閉鎖するなんてことを言っていますけれども、しかし、我々がアザデガンから撤退する、我々が石油の禁輸に応じる。誰がその抜け駆けをして後に入ってきたか。中国なんですよ。そうすると何の意味も持たなくなってくる。
 だから、ここは是非この次首脳会談をおやりになるときは今のようなことをしっかり言って、中国は抜け駆けしちゃ駄目ですよと。それからアメリカに対して中国ほっておくんですかということを言わないと、今サウジに行く、UAEに行く、もうなりふり構わず中国は石油を買おうとしている。こういうことでありますし、私は、ロシアも同じですよ。ロシアだって、じゃイランに対してどういう態度を取っているか。恐らくこの危機が長期化するのを待っていますよ、原油の値段上がりますから。
 そういうことについて、二国間関係だけじゃなくて日中両国が国際政治について共同で責任を負う、このことを是非総理のリーダーシップでおやりいただきたいと思いますが、いかがでございますか。

○野田佳彦内閣総理大臣 まず二国間の関係では、私いつも中国首脳に申し上げるのは、中国の発展は我が国にとってチャンスであるという言い方をしています。そういう二国間関係でいこうということと、お互いに、舛添委員御指摘のとおり、世界で二番目、三番目に大きい経済大国同士になりました。ということは、地域の問題、グローバルな課題について意見交換をしながら連携していきましょうという、そういう話は何回もしてきている中で、例えば最近では欧州の債務危機への対応なども日中間で議論をずっとするというようなこともあります。
 御指摘のようなイランの問題も含めて、様々な課題について議論できるようにしていきたいというふうに思います。

○舛添要一 玄葉大臣、簡潔にお答えいただきたいと思います。
 私は、先般の日ロ外相会談、大変成果上がったと高く評価をしております。その中で、外務大臣、ロシアの外務大臣とこのイランの問題について御議論なさいましたか、なさいませんでしたか。

○玄葉光一郎外務大臣 二、三十分くらい昼食を食べながらこの議論をいたしました。

○舛添要一 そのポイントは何ですか。

○玄葉光一郎外務大臣 最終的にイランの核開発を断念させるという点についてはもちろん一致をしているわけでありますけれども、そのためのアプローチ、タイミングも含めた手段の違いがあったわけです。
 したがって、私からはラブロフ外相に、IAEAともっと密接に連携をしていただけないかと、こういう話をしたり、様々お互いの認識をすり合わせながら議論をしたということでございます。

○舛添要一 先ほど安住財務大臣に対しても同僚議員から質問ありましたけれども、ガイトナーさんとの会談について、これは邦銀に対する制裁云々の話がある。ただ、そのときタイムリミットが六月なのか何なのか。それから、イランにしても、国会で即時に禁輸だという議論もある。
 どうも日本国外務省が、総理、きちんとあらゆる方面から情報を取って総理に上げて総理の御判断を仰ぐんだと、そういうことが十分なっていないように思いますけれども、官邸にちゃんと、今私が申し上げたようなアメリカ情報、イラン情報、イラン国会情報、ロシア情報、全部総理の下に行っているんでしょうか、どうでしょうか。その上で御判断なさらないと大変な過ちをする可能性があると思いますが、いかがでしょうか。

○野田嘉彦内閣総理大臣 イランについて、殊にそのイランについてという意味においては、諸外国の動向であるとか、特にそのイランの国内情勢であるとか、イスラエルの情勢とか含めて、様々な情勢分析は報告として上がってきて私の判断材料になっているということでございます。

○舛添要一 非常にイランと我々は友好的な関係を保ってきました。日本が調停外交をやれるぐらいの思いで外に向かって出ていっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○石井一予算委員長 以上で舛添要一君、新党改革の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて環太平洋パートナーシップ協定及び外交防衛等に関する集中審議は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。

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