○真鍋賢二予算委員長 関連質疑を許します。舛添要一君。
○舛添要一 最初に、参議院議員になりまして三月半たちましたので、新人議員としての所感を二、三述べたいと思います。
私、国会の役職を十ばかりいただいて、党の方は九つ、十九今やらされています。毎朝五時半起きです。これは、与野党問わず大変朝早くから勉強して、外から見ているときは相当文句を言いましたけれども、中へ行きますと皆さん大変御精励で勤勉でございますが、それにもかかわらず政治家に対するイメージが非常に低くて、今でも、総理、私、人に会うと、何で国会議員なんかになったの、政治家になったのと。
政治家のイメージが低いのはなぜだと思いますか、そしてどうすればこれはよくなるか、総理の御所見、お願いいたします。
○小泉純一郎内閣総理大臣 難しい質問で、舛添さんはいつもテレビで政治家をこてんぱんにやっつけていた方でしょう。私の方が聞きたいね。むしろ、政治家ああやれこうやれと言っていた方ですから、教えていただきたいぐらいです。
政治家は政治家なりに、まず選挙で選挙民の支援を受けなきゃ当選できない。そして、各それぞれ地元を抱えて、地元の実情がその地域によって全部違う、そういう多くの方々の支持を得て、議席を得て来るわけでありまして、ほか、ああやればいい、こうやればいいと言う人はいますけれども、必ず一つのいい意見が出れば別に反対の意見が出ます。それにこたえていかなきゃならないのが政治家であります。
評論家はテレビ出て一方、言ってしまえばおしまい、批判は来ない。そういう面がありますから、批判は受けないでいい、批判するばっかりというのはああいいなと、傷つきませんよ。政治家がテレビ出てごらんなさい、大臣、批判されっ放し。たまに批判されたのに批判すると、そんなの聞いているんじゃないと言って質問者に怒られる。答弁だってたまには反論したっていいんじゃないかと、私はそういうつもりでいますけれども。
ともかく、どこの、民主主義の国においては政治家批判しないと知識人の部類に入らないという悪い先入観があると思います。マスコミも、野党は応援するけれども政府は批判する。これは仕方ないですよ、政権党は批判されてしかるべき。
それはいいんですけれども、両面がありますから、この両面にこたえていく仕事がいかに難しいかと。批判にこたえている、批判にどうやって説得力ある反論をするかというのが政治家に大事な点でありまして、私は努めて批判というものに対してどういう納得できる反論ができるかなということを常に考えながら今仕事をしているんですけれども、そういう、政治家は信用できないとか、政治家なんかなりたくないとか、政治家だめだという批判を謙虚に受けとめて、少しでも、ああ政治家もよくやっているなというような国民の気持ちにこたえるような仕事なり答弁をしたいと心がけておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○舛添要一 そういう総理の態度でございますから七〇%を超える支持率を得ていると思いますので、私もいろいろと学びたいと思います。
ところで、毎朝早く起きて部会たくさん出ています、自民党の政調の。まあしかし、そこで一生懸命意見も述べていますが、これが実際、政府の政策にどう反映しているのか、これがちょっと見えてこない。イギリスは我々がモデルとした議院内閣制ですけれども、ここにおいては、労働党内閣であっても保守党内閣であってもやっぱり議員の意見というのは相当反映された形の内閣になっています。
これはなぜなのか、連立政権だからそうなのか、小泉内閣だからそうなのか、御所見、お願いいたします。
○小泉純一郎内閣総理大臣 これは、自民党は特に与党の議員の意見を聞いている方なんですよ。私も連立政権のときに、平議員の場合に、党で議論しても、党の意見よりも連立相手の、党よりも、自民党よりもはるかに少数の政党の意見を聞くのはおかしいじゃないかという議論が自民党の中で盛んに行われました。私も、そういう意見に対して納得しながら、もっともだなという点も随分ありました。しかし、全体的に今までの自民党というのは、各党の意見をよく聞き、自民党内のそれぞれの部会とか調査会の意見を聞いてやってきて、それがある面においては行き過ぎていると。大臣より与党の部会長とか調査会長とかの方が力があるという状況もあるくらいなんです。
それは結局バランスだと思いますね。党の意見を聞かないでけしからぬと、党はこれだけ意見を言っているのにちっとも聞かないとあるんですけれども、これはある面においては、舛添さんも議員になってもうあと二、三年もやっていくと気づくと思うんですけれども、意見が本気かどうかというのはだんだん、見きわめることも必要なんです。つき合って、一生懸命一つのことに主張する議員につき合う議員がたくさんいるんですよ、本音はともかく。ああ、あの人の顔を立てなきゃいかぬなというので、本音はともかく、どっちでもいいんだけれども顔立てようといって、それの賛成の署名か反対の署名か、本気でそれぞれが賛成、反対している署名か見きわめるのが大事なんですよ、大臣として。十年も二十年もやっていくとだんだんその辺がわかってくるんですよ。
○舛添要一 声の大きい方がおられたり、朝御飯だけ食べて帰られる方がおられたり、たくさんおられるんですが、ただ、今、三カ月半の経験からいきますと、全部、政府で決まった紙がぱんと出てきて全部事後承認。これだと議論する意味がないじゃないですか、総理。
○小泉純一郎内閣総理大臣 そうじゃないんですよ。党の意見、党の代表意見、各大臣は部会長なり調査会長なり幹部の意見を聞いているんです。そういう意見を踏まえて、党の、政府の財政諮問会議から出てきてかんかんがくがくの議論をやっているんです。そこで、今言ったような、どの程度本気の反対なんだろうか、どの程度本当の賛成の提言なんだろうかというのを見きわめながらやっているんです。
そういうのを受けて、反対論もあるけれども、賛成論もあるんだけれども、今の時点で賛成反対あるからちょっとやめて検討で済ましていこうという状態じゃないだろうと、賛否両論あるけれども一つの結論を出そうといったことで、まず政府が原案を出さないと党の方で本気にならないんです。これが予算編成になるころになるとだんだん本気になってくるんですよ。そういうのを見きわめながらやっていくというのが大事だと思うんです。
○舛添要一 どうもアドバイスありがとうございました。
ただ、国会議員になって大変よかったなと思うことがございます。坂口厚生大臣、私、ずっと母親を介護してきましてね、大変いろんな苦労をしましたんで、厚生省関係、御提言申し上げましたけれども、ほとんど何の答えもおたくの役人からいただけなかった。国会議員になった途端に大変皆さん門前列をなしていただく、大変ありがたいことだと思います。
それから、きょうはお忙しいところ、日銀総裁、ありがとうございます。私も外からいろいろ申し上げましたけれども、今までのれんに腕押しという感じでしたけれども、国会議員になって発言しますと、総裁の方から、政治家から石が飛んできていると、こういう過分なお褒めまでいただきましたんで、これは大変感謝しております。
そういうことで、本題の、以上が結論でございますが、後ほど日銀総裁、厚生労働大臣、お伺いしますが。
最初に、やはりこの今の景気、先ほど来ずっとこの問題になっていますけれども、総理、我々は総理の改革を断固として支持すると、そういうことで立候補し、戦って、国民の圧倒的な勝利を得て、私も百六十万票いただいたわけです。
もう一度、その構造改革を断固としてやり抜く、その決意をお述べください。
○小泉純一郎内閣総理大臣 これは、改革なくして成長なし。これはプラス成長だろうが低成長だろうがマイナス成長だろうが変わりないと私は思っているんです。今まで改革すべきところをしなかったところに今の経済の停滞があるんだと。
そこで、私は、景気対策も大事でありますが、今まで先送りされてきた、あるいは改革しなくていいという分野に改革をしなくてはならないと。両にらみで非常に狭い選択でありますけれども、かといって私は改革の手を緩めるわけにはいかぬと。特に、今、日本の構造の問題、先ほど言っていましたように、政府なり役所がやらなくていい仕事をやっている、こういう問題たくさんある。あるいは、税金を使ってやってくれるんだったら歓迎するところも、費用対効果の問題ですけれども、あれやれこれやれという意見はたくさんありますけれども、じゃ、税金を使ってやればいいかというとちゅうちょする。税金を使わなくて、自分も負担しなくていい問題にはみんな賛成ですよ。
政党でも、予算をふやせ、景気対策やれ、もっと国債発行しろと言いますけれども、じゃ、どこを削るんだといって、党がどこを削れと言ったことがありますか。党の方は要求ばっかり、嫌なことは役所にやらせる、そういう点も政党は直してもらいたいと、政治家も。予算をふやせと言うんだったら削る部分を探してきてくれと私は言っているんです。それをやらないで、自分がいい格好ばっかり、ふやそうふやそう、喜ぶことばかり言って、じゃ、むだな予算を削れというところに対してはなかなか与党の場合は言わない。そういう点も改めながらこれからいろいろやっていかなきゃならないと。
野党の中にもいますよ。あれやれこれやれと言って、税金を負担するのは国民負担じゃないというような人もいますよ。ところが、税金も国民負担なんですよね。そういう点も考えて、費用対効果をよく考えていただかなきゃならないと思います。
○舛添要一 総理、しかしながら、非常に現状、厳しい状況に経済あると思いますので、まさに構造改革を成功させるためにこそ、例えばセーフティーネットの拡充であるとか機動的な金融政策の展開、こういうことが必要だと思いますが、その点どうでしょうか。
○小泉純一郎内閣総理大臣 それは必要だと思います。
今までのやり方について、どこに有効に税金を使うか、どこの部分に事業として必要な金を注いでいくか、あるいは今まで金をつけていた部分、そこはもう非生産的なところではないか、そういう点は減らしていこうという、そういう視点は非常に重要だと思っています。
○舛添要一 その総理のお言葉を受けまして、財務大臣、財政の節度はこれは絶対必要なんです。要するに、税金のむだ遣いを絶対に許さない、これが小泉改革の原点ですから。しかしながら、重点的に改革の分野に予算を配分していったときに、節度とともにやはり柔軟性という視点が必要だと思います。
総理は、これは大胆に、かつ柔軟にとおっしゃっていますけれども、この点いかがですか。
○塩川正十郎財務大臣 それはやっぱり財政運営の基本の原則だと思います。
○舛添要一 竹中大臣にお伺いいたします。
先般、現下の経済情勢について、デフレスパイラルの入り口に達しているんではないかと、そうおっしゃったと記憶しておりますが、現状認識、この点についてお願いいたします。
○竹中平蔵経済財政政策担当大臣 経済が非常に厳しい状況を迎えていて、デフレスパイラルの入り口にあるというような表現は確かに使わせていただきました。これは、とりもなおさず目の前の非常に厳しい経済状況を見据えなきゃいけない。しかし同時に、そのとき申し上げたかったのは、入り口にあるということですから、まだ今その中にあるというわけではない、個人消費に何とか歯どめがかかっている状況で、非常に注意深く見詰めていかなければいけない、同時に財政の規律にも同じような注意を払っていかなきゃいけない、そのような趣旨で申し上げました。
○舛添要一 日銀総裁にも同じ質問ですが、デフレスパイラル化する危険性についてどうお考えでしょうか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 今も物価の下落傾向がまだ続いております。今後、需要の弱さに起因する低下圧力、これがさらに強まってくる可能性を心配しております。
こうした動きを踏まえますと、日本経済が物価下落と景気後退の悪循環というふうになる可能性があって、これをデフレスパイラルと呼んでいるんだと思います。極めて注意深く、情勢を深く詳しく点検していくべき局面にあるというふうに判断いたしております。
○舛添要一 日銀総裁に続けてお伺いいたします。
日本銀行の存在理由は何にあると思いますか。要するに、日本銀行の責務はどこにございますか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 この日銀法は三年半前に六十年ぶりに改正されたものでございますけれども、その第一条に、「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。」と、通貨の安定ということが私どもの責任であると思っております。
○舛添要一 しかし、第二条に、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」とございますが、その点いかがですか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 二条の「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」と、物価の安定を通じてということを強調してまいりたい。それで、経済全体が健全な発展をしていけば私どもの責任は果たされるということでございます。
○舛添要一 それじゃ、今の状況は物価が安定していますか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 消費者物価は前年比一%前後下がっております。この原因が何であるかということはなかなか難しいところでございますけれども、需要が弱いということは確かにあると思います。一方で、流通革命とか安い輸入品がどんどん入ってきて、かつて日本が、国民がみんな問題にしていた内外価格差といったようなものも一方で狭くなってきていることも事実でございます。その辺をよく見分けることが大切であるというふうに思っております。
○舛添要一 私の質問にお答えになっていないので、もう一遍別の角度から質問いたします。
物価の安定を通じてということをおっしゃるならば、物価の安定というのは、じゃ何%の例えば消費者物価指数なのか。何をもって、つまり政府が政策を発表するときでも例えば三十兆円枠というふうに数値でぴしっと言う、そのことが明確に目標を示すことですから。そういう目標はないんですか、日銀には。
○参考人 速水優日本銀行総裁 物価の安定と申しますことは、物価が上がりもしないし下がりもしないということです。それが何%かということは、これはちょっと何とも申しかねます。物価が上にも下にも安定するということが私どもの課題であるというふうに思っております。
○舛添要一 そういう答えだったら小学生でもできるんでありまして、やはり数値ではっきり示すということが必要なんです。したがって、我々が物価安定目標として例えば二、三年以内に一、二%のターゲットを決める、目標を決める、そういうことを申し上げているんですが、この名前は、インフレという言葉が嫌いなら物価安定目標でも何でも構いません、やはり政策を決めるときは目標というのを国民に掲げる。上でもない下でもない、それはだれでもおっしゃれることでございますが、そういう形で明確に数値を掲げて目標に向かって邁進するという我々の政策、私なんか申し上げていますけれども、このことについてどうお考えでしょうか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 物価の安定というのは上がらず下がらずということで、多少上がったり下がったりするのは、これは経済というのは生き物と同じですから当然でございます。しかし、安定ということはもうそのこと自体が一つの目標でございまして、それをどこでとめるか、何を目標にするかというようなことは、今この時点で、特にデフレの状況の中でインフレの目標をつくったりするようなことは、これは極めて適当でないし難しいことだと思います。
よく新聞などにも書かれておりますアメリカのグリーンスパンなんかも、この間十月十日過ぎに行った講演で、物価の計測における諸問題を踏まえますと、特定の数値によるインフレターゲットは不正確で役に立たない、物価安定は特定の物価インデックスの数値ではかられるものではなくて、インフレが家計や企業の意思決定に実質的な影響を与えないほど低位に安定している状況を指すのだと、そういうふうに言っております。これは私、全くそのとおりだと思います。
○舛添要一 グリーンスパンを引用しましたけれども、グリーンスパンは指標のとり方が難しいということに重点を置いて言ったんですよ。日銀は何でも自分のところに都合のいい意見だけ外から持ってくる。まあ、これ以上議論しません。
しかし、昨年八月、ゼロ金利解除をいたしましたね。昨年、株が落ち始めたのは四月十二日、速水総裁がゼロ金利解除をほのめかしてから。だから、私、やめろと言った。八月、やめない。がっと谷底を転げ落ちるように株価が下がりました。ところが、突然三月十九日、ことしになって量的緩和に踏み切った。これを回顧してどう考えられますか。失敗だと思いませんか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 日本経済は、九九年から昨年にかけて海外経済の成長、それからIT関連需要の拡大などで、こういうものを背景にして回復傾向をたどっていたことは事実でございます。こうした情勢を踏まえまして、昨年の八月にはゼロ金利政策を解除したわけです。その後も、おおむね昨年中は日本経済は緩やかな回復傾向を続けていたと思います。しかしながら、昨年末以降、IT関連分野が世界的な調整局面を迎えることになって、米国を中心に海外経済が急激な減速に転じたことは御承知のとおりでございます。これを受けまして、年明け後は日本の輸出も落ち込み、生産も大幅に減少していったわけで、日本経済は再び悪化に転じたと言っていいと思います。
こうした情勢を踏まえまして、日本銀行は本年入り後、内外の中央銀行の歴史に例を見ない思い切った金融緩和策を三月にとったわけでございます。すなわち、三月には金融調節の主たる操作目標を日銀当座預金という資金の量に変更して、この残高をそれまでの四兆円程度から五兆円程度に増額いたしました。その上で、こうした政策の枠組みを消費者物価上昇率が安定的にゼロ%以上となるまで続けるということを宣言したわけでございます。また、ロンバート型貸出制度というものも新しくつくって、いざというときには流動性供給を公定歩合でいたしますという制度もつくりました。
その後、八月になって経済情勢が悪化してまいりまして、日銀当座預金残高というのを六兆円程度に変えました。また、九月に入ってテロ事件が起こりまして、内外の不安定な情勢を踏まえて、当座預金残高が六兆円を上回ることを目標とするというところへ機動的かつ潤沢な資金需給を行っているのが現状でございます。
このように、日本銀行は、情勢の変化に対応して機動的、弾力的に政策対応を行ってきたつもりでございます。日本銀行としましては、今後とも物価の継続的な下落を防止するとともに、日本経済の安定的かつ持続的な成長の基盤を整備するために、中央銀行としてなし得る最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
金融政策というものは、経済物価情勢を注意深く点検しながら、その時々に応じて最も適切な対応を機動的、弾力的に行っていくものでございます。そういう意味で、私どものゼロ金利政策を解除し、そしてまた今度新しい量的緩和策、当座預金ターゲットというものをつくったといったようなことは、私どもとしては適宜適切に対応してやってきた政策であるというふうに信じております。間違っているとは思っておりません。
○舛添要一 私は、もう意見だけ述べますけれども、昨年のそのゼロ金利解除は世紀の大失策だと考えています。
それから、八月の段階で、おっしゃるように量的緩和、私、当選した後ですけれども、申し上げたら、これ以上の量的緩和は意味がないというようなことをおっしゃったと記憶しております。ところが、九月になってテロが起こったら、私が、例えば日銀当座預金残高六兆円では足りませんよと申し上げた。それなのに、それ以上ふやしてもだめだと。テロが起こったら十二兆五千億円までふやしましたね。効果があるからやったんじゃないですか。
○参考人 速水優日本銀行総裁 それは状況に応じて変化、政策を変えるのは当たり前でございます。テロ事件が、同時多発のテロが起こるということは八月、九月の初めまではだれも予想していたことではないと思いますし、これは世界的に影響を与えているものであって、また世界じゅうの中央銀行が決済性、このリクイディティーを十分に出すことと、それから為替を安定させること、資金を潤沢に出すことをみんな考えて、一斉に話し合いながらやってきていることなんです。それで、こういう新しい、予想もしていなかったような資金の潤沢な供給が起こったということは、別に何らおかしいことではないと思います。
○舛添要一 状況に応じて変わるのは結構なんですけれども、政策に失敗したら反省するということはやっていただきたいと思います。
それから、もう一点お伺いします。
政策決定会合の投票行動をお聞きしたいと思いますけれども、採決の投票行動において日銀総裁と二人の副総裁が異なった投票を行ったことはございますか。速水総裁の在任下で結構です。
○参考人 速水優日本銀行総裁 政策委員は九人おりまして、そのうち総裁、副総裁で三人ございます。そういう意味では内部から三名、この三名が違った投票をしたことはございません。
どこの中央銀行でも、最近の中央銀行は政策委員のようなものをもって政策を決めておりますけれども、その中で三分の一から半分ぐらいまでがこの内部の人たちであるということを申し上げておきます。
○舛添要一 三人いつも同じなら、私は日銀から三人出る必要はないというふうに考えています。むしろその副総裁分二人を、町工場の現場をよく知っているような、町工場のおやじでいいですから、そういうのを入れた方が国民的意見が反映すると、そういうふうに思っています。
それから、総理、お伺いします。
特殊法人七十七、認可法人八十六、全力を挙げてこれは改革いたしますね。日銀は認可法人です。これも当然のことですが、聖域なき構造改革の対象ですね。
○小泉純一郎内閣総理大臣 もちろん、特殊法人改革、これは断固としてしていかなきゃなりませんが、日銀ももう改革、改正されたわけでありまして、しばらくこの改正の状況を見て、もし何か改正しなきゃならないことがあるんだったらば改正すればいいんであって、当面は今までの課題に対して改正がなされたわけでありますので、その状況を見守っていきたいと思っております。
○舛添要一 日銀総裁のお時間もおありでしょうから、この最後の御質問にお答えいただいて、それで結構でございますが、日銀総裁と総理の順で結構です。全力を挙げてデフレと闘うと、そういう決意であるかどうか、御所信をお述べいただきます。まず日銀総裁。
日本銀行の全力を挙げて、現状はデフレでございますから、デフレと闘って物価の安定をもたらしたいと思っております。
○小泉純一郎内閣総理大臣 デフレはもちろん、物価の安定、さらには経済の再生に向けて全力で闘っていきたいと思います。
○舛添要一 次に、不良債権問題について柳澤金融大臣にお伺いします。
私も、外から見ていると、これまでの金融庁の政策そのものにかなり不信感がございます、マイカル。要するに、要注意先だったのが破綻懸念先になったり、そういうことで特別検査をおやりになりますが、どうですか、本当に本格的にやれますか。つまり、我々から見ていると、金融庁が手心を加えてちゃんとやっていないんじゃないか、だからマイカルみたいな例が出るだろうと。どうですか。
○柳澤伯夫金融担当大臣 債権、貸出債権が主なものですけれども、そういうものの劣化が起こる。正常先から要注意先、要注意先から要管理先、要管理先から破綻懸念先、破綻懸念先から実質破綻先と、そういうことが通常不良債権化するということの過程の中で起こります。もちろん上に行く、上に上ってしまう、いい方になってしまうということも、その貸出先の業況が改善されて上に、債権としても上昇するということもあり得るわけであります。
その場合に、私なりに整理をしているわけですけれども、どういう要因で前年に比べてこの債権が不良化したかということを考えますと、あえて言いますと三つに分かれると思っているんです。
一つは、基準が変わる、つまり認識の基準が変わる。この基準というのは、具体的に言うと検査マニュアルですね、今の日本の場合には。もちろん、その川上には公認会計士の実務指針というのがあったりしますけれども、直接的には検査マニュアルの基準が変わるということがあります。それからもう一つは、認識が変わる。その債権の実態は余り変わっていない、半年ぐらいの期間に余り変わっていないけれども認識が変わるということがあります。最後に、三つ目には、やっぱりその債権というか貸出先の業況が変わってその査定も変わらざるを得ないという格好で劣化が起こる、認識される。この三つなんです。
その二つ目の認識が変わるということの中に、二つ私は分けて考えているんです。一つは能力。これは何というか、その貸出先の実態について正確な認識をする力がなかった、いろんなことで考えたけれども力がなかったということがあると思うんです。それからもう一つは作為的、今、先生がおっしゃったのはまさにそうなんですね。何とおっしゃられたですか、手心ですか、手心を加えて、認識はしているんだけれどもそういうふうに区分をしないというか査定をしない、こういうのが四通りというか、大別すれば三通りあると私は自分なりに整理をしているんですね。
そういうことの中で、今、舛添委員が言われた手心、つまり、わかっていても、認識は正しいんだけれども、いやここに区分するのは何だのかんだのといって別のところへ区分をする、査定をする、こういうことがあり得るのか。
これはまさに旧来、旧来というか旧大蔵省の検査というようなものについては割とそういうことを言われておったんです、先生御案内かと思いますけれども。それではいけないということで、これが財政の方面からそういうことがあったとしたら、財政と切り離すべきだということで金融監督庁というものができたんです。金融監督庁の検査部門に携わる人間というのはどういう気持ちでやっているかといったら、まさに自分たちの組織のレーゾンデートルです。これで我々がまた旧来のような、大蔵省時代のように言われたようなことを繰り返すとしたら、もう全く自分たちの存在価値はない、存在理由は世の中から認めてもらえない、こういうことで、そういうこととはきっぱりいろんな関係を断ち切って本当にやろうと、もう死に物狂いの努力をしているんです。そういうようなときに、何が根拠で手心を加えるとかそういうことをおっしゃるのか。彼らは本気になって努力をしているんです。
そういうことを考えて、それはどういうことでそういうことをやるんだといったら、いや、柳澤伯夫が前に資本注入をした、それで本当の認識を出しちゃうとまた資本が毀損されて資本注入が必要になったら、そうしたら前の政策が失敗したからそんなことはやれないと。だれが一大臣のことなんかそんな、何というか、丁々発止やる現場でそんなことまで意識してやれますか。とんでもない話ですよ。そうでしょう。
ですから、手心などと言うようなことは、こういう改革をして、その改革の趣旨を実現しようと思って必死になってやっている人たちの、何というか、もう本当に血と涙を、汗を注いでいる人たちに対する侮辱ですね。
ですから、問題は……
○真鍋賢二予算委員長 簡便に。
○柳澤伯夫金融担当大臣 能力がないということを言うんだったら、私はそれはあり得ると思っているんです。ですから、いろいろなことでこれを改善していくということは十分あり得るんです。そういう建設的な、手心とかなんとかじゃないんです。もうそういうことはきっぱり切っているんです。
私は、だからそういうことを言われないために検査庁の独立論まで言った人間なんですよ。今だって、中長期的な課題としては私は検査庁は独立すべきだと。とかく日本の金融当局の中で疑いが持たれる。外国の人たちなんか何にも知りやしません。ちょっと一言二言私が話したらもう黙ってしまいますよ。そういう人間たちがいろんなことを外野から言うのを制度的に言わせないようにするにはそういうことも必要かもしれないと、私はそのぐらい考えているんです。
能力の問題は、そういうことで、我々はいろんな建設的な意見を聞いて、もっとこういう情報を入れたらどうか、これは我々はもう不断に改善をしていかなきゃいけないと考えています。
○舛添要一 その初心を忘れずにやっていただきたいと思います。
というのは、私、外から見ていまして、やっぱり銀行の経営者で極めてまともじゃない人が多い、高給をはんでちゃんと改革しない人がいますから。そのための税金を使っての金融庁ですから、しっかりやっていただきたい。
次に、RCCについてお伺いします。
今回、時価買い取り、それから入札への応札、これが入りました。ただ、リップルウッドとかサーベラスとか、これは外資ですけれども、日本の民間もあります。
これは民間と戦って勝てますか。
○柳澤伯夫金融担当大臣 これは、舛添委員、御指摘ですけれども、もちろんRCCも独自にやっちゃう、やりたいという気持ちがあるんです。あんなファンドをつくらないでやりたいという気持ちがあって、そういうものをもう具体化している案件も、しつつある案件もあるというふうに聞いています。
しかし、やっぱりこれは資金をみんなで出し合ってファンド形式でやった方がいいですねということもあります。それから、民間は民間でまたファンドやらいろんな手法を使ってやりたいということもあります。だから三通りになります。
その場合に、今、舛添先生は、このRCCも加わった形のファンドについては、その民間の人たちと戦うのかという前提のもとでお話があったんですが、実はそうではないんです。ここに民間の人たちが入って、今、先生が御指摘になられたような外資系の、いわば青目の会社も非常にこれに関心を持っている、こういうことなのでございます。
○舛添要一 総理にお伺いしますが、ペイオフ、予定どおり解禁、四月一日、これをおやりになりますね。
○小泉純一郎内閣総理大臣 予定どおりやります。
○舛添要一 しかし、現場でいろんな声を聞いていまして、取りつけ騒ぎが起こって大変だというようなことをいろいろ言いますが、柳澤大臣、国の危機対応勘定、十五兆ぐらいあると思いますが、これを発動して、ひょっとしてそういう事態が起こったときはその十五兆で十分対応できる自信おありですか。
○柳澤伯夫金融担当大臣 来年四月一日からペイオフという、日本の国民にとってはこの五十年来というか、なかった世界に足を踏み入れるということで、みんなそれぞれが不安を感じたり心配を感じたりするというのは、これは新しい世界に足を踏み入れるわけですから私は当然だと思っております。
そういう中で、我々として一体何をするかといったら、やっぱり来年の四月一日に、朝九時なりなんなりに店を開いた銀行はとにかく安心なんだというようにしておかなければならない。したがって、私どものことしの、今事務年度の検査業務にかかわる基本方針というのも、ペイオフに備えるというのはもうトップにランクされた課題となっているんです。
ですから、それまでの間に本当に金融庁もいろいろ新しいまた特別検査もしなきゃいけないというのでもう次から次へと仕事がありますから、本当は、ことしは本当の文字どおりトップの仕事としてこれをしなきゃいけなかったんですが、今は緊急経済対策がトップでペイオフへの対応というのは二番目なんですが、しかし、これ、やっているんです。したがって、我々も死に物狂いになってやって、そして四月一日に門をあける銀行はみんな安心なんだということでなきゃいけないと、こういう考え方で今やっているわけでございます。
もちろん、長い時間が、これが問題のところなんですが、長い時間がたって変化していくということでしたら、これはまた我々も検査して、そういう銀行については早期健全化措置というスキームがありますから、それできっちりやっていきますけれども、基本的にはこれはまたそれぞれの人たちが自己責任でやってもらわなきゃならない分野でもあるということなんですが、当面そういうことですね。
それを今非常に一足飛びに危機対応というようなお話になったわけですが、危機対応というのは、早期健全化措置というようなものをさんざっぱら当てはめてもなお力足らずでいろいろな危機が起こるというようなことが中心だと私ども思っています。もちろん、それ以外にもいろんな危機というのはあり得るんですが、いずれにしても、せっかく総理大臣を議長とする危機対応会議というのがありまして、これがどっしり控えていますから、これでもってシステムの不安なんというものは日本の場合には決定的には起こり得ない。その前に、そのおそれがあるときに我々は手を打つスキームができていると、こういうことです。
○舛添要一 次に、テロ対策についてお伺い申し上げます。
外務大臣、今回の補正予算で三億円、外務省のテロ対策予算つけてありますが、提案してありますが、これ、何にどういうふうに使われますか。
○田中眞紀子外務大臣 補正予算で三億円お願いをしてございますけれども、その中身は、具体的にはアフガニスタン周辺の危険地域で活躍する、活動するNGO、そういう方々のものでございますとか、そのほかの邦人の位置を確認をするというふうなこともしなければなりません。それから、連絡体制の整備のためのGPSという、ナビゲーターのようなものでしょうか、表現は適切でないかもしれませんけれども、そういうシステムを配備するための予算として三億円お願いしてございますが、しかしそのほかに、当初予算といたしまして、そのほかに邦人の保護でございますとか情報の収集でございますとか、そういうふうなことにもお願いをしてあるということでございます。
○舛添要一 外務省の中の不祥事の問題がいろいろあって政策が前に進まない面もあるかと思いますが、やはり毎回、海外で事故が起こると情報収集能力がない、マスコミにももう何回も大臣追及されていましたけれども、情報収集能力、それから在外邦人の保護、これやっぱりしっかりやることが、我々が海外旅行も行けることですから、長期的にどういう政策をお考えか、お述べください。
○田中眞紀子外務大臣 委員まさしく御指摘のように、邦人の保護ということは、やはり先に、前もっていろいろなネットワークをつくっておくということ、それから今回もたまたまこの九月十一日の件がありまして、やはり在外公館が何のためにあるかと、私は、このことは議員になる前から非常に意識を持っていまして、議員になってなおさら思って、大臣になってもっと思っているわけでございますけれども、やはり公館長を中心として本当にどういう仕事をするべきかということですよね。それについてもう公館長みずからが指揮監督をして、あらゆる安全を確保するために万全の体制をとるように、今回のことは本当に、テロ事件がありましてからかなりアラートになっておりますし、何かがあった場合にはじかに、本省の大臣室及び私の自宅の番号まで、私、着任と同時に全部、全公館に発出してございます。
したがいまして、そうした常にアラートの意識であるということが大事になろうと思いますし、同時にネットワークをつくっておくということ、それに尽きるというふうに思います。
○舛添要一 次に、警察の特殊部隊、SAT、これの現状、さらに今後の拡充方策、これ、村井大臣、お願いいたします。
○村井仁国家公安委員長 いわゆる特殊部隊でございますけれども、SATでございますが、全国で約二百名の体制で警視庁、大阪府警、北海道警、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、福岡県警、計七都道府県警に設置している次第でございます。
主たるねらいでございますが、ハイジャックでございますとか、あるいは重要施設の占拠事案などの重大なテロ事件、それから組織的な犯行でございますとか強力な武器が使用されるような事件、こういったものに出動いたしまして、被疑者の検挙、事態の鎮圧、こういったことを主たる任務としております。
武装でございますけれども、自動式けん銃、ライフル、それから自動小銃等の特殊銃、特殊閃光弾、さらにヘリを持っておりまして、ハイジャック等の各種事案を想定した実践的な訓練も積んでおりまして、海外の特殊部隊とも情報交換あるいは訓練、事案対処能力等々の強化、こういったことを図っておるところでございまして、私どもとしましても必要に応じて強化を図ってまいりたいと思っております。
一つだけ申し上げたいと思いますが、たった二百人かとおっしゃいますけれども、経験者を、これを各機動隊の銃器対策部隊などへさらに出すわけでございまして、そういう意味では能力のある連中はもっと多いということも御認識いただきたいと存じます。
○舛添要一 この国内テロの問題は、非常にこれ国民の不安感を買っていまして、それが消費の低迷、経済の悪化にもつながってきているわけであります。
私、実は地下鉄サリン事件のとき現場におりまして非常に歯がゆく思いましたのは、中谷防衛庁長官、大宮の化学防護隊がめちゃくちゃゆっくりにしか来ない。しかもパトカーの先導でしか来ない。こういう状況、その後改まったか。
それから緊急、自衛隊が、車両が緊急車両化していないことによる不備というのが阪神大震災のときも指摘されました。
防衛庁長官、その後どうなりましたか。つまり、我々にとっては、阪神大震災それから、後ほど村井国家公安委員長にもお尋ねしますから、サリン事件、再発、起こったときに、より迅速に国民の生命と財産を守るために自衛隊が出動できるのか、この点お願いします。
○中谷元防衛庁長官 緊急自動車を出動する際の権限につきましては、阪神大震災の以降、道路交通法上の特例ということで法律の改正がなされまして、部内の秩序維持または自衛隊の行動もしくは自衛隊の部隊の運用のための使用ということで、現場に警察官がいない場合でも緊急行動がとれるということになっております。
この認定は申請に基づいておりまして、都道府県の公安委員会が認定するわけでありますが、防衛庁長官が指定する前に事前に警察庁と調整を図った上でこの承認を行って、その後、都道府県の公安委員会に申請を行っているということでありまして、先ほど事務方から報告をさせるとそんなに数がふえていないようでございます。やはりもう少し部隊として対応ができるように、今後さらに警察庁に所要の協力をお願いしたいというふうに思っております。
○舛添要一 国民の感覚から見ると、そんなら最初から化学防護隊に赤ランプとサイレンつけておきゃいいじゃないですか。何でつけないんですか。警察だって忙しいのに、わざわざ自衛隊先導すると一台パトカーむだじゃないですか。村井大臣、どうですか。何でつけないですか。
○村井仁国家公安委員長 これは制度的なことを申し上げますと、緊急車両というものの運用でございますけれども、これはいわゆる道路交通の規制にかかわる規制の例外をつくる話でございますから、各都道府県の公安委員会において緊急自動車として認定するという手続によっているわけであります。
自衛隊で所要とするものが全部指定を受けているかどうかということにつきましては、これはこさいに見なければいけませんが、二千数百台、現在自衛隊の車両で認めておると承知しております。
その中で、特に御留意いただきたいと思いますのは、自衛隊の車両につきまして私ども特段、何といいますか、抑制的なことをなにしているわけでは、考えているわけではございませんで、今サリンのときのパトカーのお話出ました。これはもうちょっと現実に即して申しますと、大宮の化学部隊でございますね、これが来たわけでありますけれども、実際、大宮から都心へ入りますのにどのコースをとったらスムーズに走れるかということになりますと、やっぱり道路管制ときっちり連絡とっていますパトカーが先導した方が道案内として大変合理的だったという実態があるようであります。
それからもう一つ、自衛隊の車両のうち、緊急車両として指定されておりますものの半分以上が指揮通信車でございます。自衛隊というのは、大体集団運用をするケースが多うございますから、そういう意味では単独で行動する警察あるいは消防、これはどっちかというと地域密着型であります。自衛隊の場合は広域運用が当然考えられるわけでありますが、そういう意味では、集団でなにする場合、先頭車両が緊急車両の指定を受けておりますと、それに随伴する車両は、これは別なその指定を受けていなくてもそれについて歩くことできるわけでございまして、特段の問題はないのではなかろうか。
いずれにいたしましても、せっかく国民の負託を受けてそういういろいろな機能を預かっている立場でございますから、そして警察も自衛隊もともどもいわゆる実力を持った部隊でございますから、集団でございますから、それが十分に機能を発揮するように彼此連絡を密にとってやってまいりたいと思っております。
重要な御指摘でございます。
○舛添要一 東京ガスとか東京電力という民間の株式会社の車に赤ランプとサイレンがついていて、我が日本国家の自衛隊の車両に、緊急なときに一々先導しないといけないという、こういうことは私は改めるべきだというように考えております。制度的にだめなら、それは我々が国会で法律変えればいいわけですから、ぜひこう変えていただきたいということを提案していただきたい。
我々国民からとってみると、瓦れきの下に埋まる、サリンまかれる、生物兵器まかれる、警察に助けられようが、自衛隊に助けられようが、消防に助けられる、だれでもいいんです。その決意、それを中谷長官と村井国家公安委員長、お述べください。つまり、縄張り争いしているとしか見えないんですよ、国民から。そうじゃなくて、協力してやるということを、お二方、宣言してください。
○中谷元防衛庁長官 まことに重要な点を御指摘いただきまして、ありがとうございます。
現実に、化学防護車においても、先ほど事務方から聞くと三年計画で一年に数台しか認可がおりないというような話を聞いておりますが。部隊の運用にしましても、先頭が緊急車両でも、この隊列が長い場合に途中で切れた場合に後ろの後続車が来るまで待たなきゃいけません。
そういうふうな実に縄張り的なところもございますので、災害出動等に際しましては迅速に対応できるように、今後とも我々自身が調整をいたしまして努力したいというふうに思います。
○舛添要一 ちょっと委員長。
まさに、その状況を私は地下鉄の駅でサリン事件のときに見ていたから申し上げたんです。村井国家公安委員長。
○村井仁君国家公安委員長 御趣旨を十分体しまして、今、舛添委員御指摘のようなことのないように、先ほども申しましたけれども、両方ともそれぞれの能力をフルに生かして国民のために役に立つように運用をしてまいりたいと思います。
○舛添要一 次に、生物・化学兵器対策についてお伺いします。
坂口厚生労働大臣、今回、十一億円余の予算をつけまして、炭疽菌、天然痘ウイルスなどへの対応ということですが、まず炭疽菌まかれたときに、どういう抗生物質、何人分、厚生省確保しておりますか。民間でも結構です。
次に、第二点、天然痘ワクチン、今ないと思いますが、いつ、何人分、この予算でできますか。どれぐらい我々待てばいいですか。というのは、テロリストが天然痘のビールスをまくという、こういう説もあるんです。その点、どうぞ。
○坂口力厚生労働大臣 炭疽菌につきましては、これはもう早く見つけるということが、変な白い粉等があるということを早く連絡をするということが一番でございます。その後の、いわゆる病気になりました後の抗生物質につきましては、これは十分に存在いたします。民間にたくさんございますし、足らなければすぐに量産もするということができるわけで、炭疽菌につきましては心配をいたしておりません。
問題はもう一つの方の天然痘の方でございまして、天然痘の方につきましては、二十六歳以下の人は種痘をやっていないんですね。二十六歳がちょうど境目でありまして、二十六歳はやっている人とやっていない人とあるというふうに思いますけれども、それ以上の人は全部やっておりますが、しかし年齢が高くなってきますと効き目が大分薄くなってきておりまして、我々は大分落ちておりますからこれは本当はもう一遍やった方がいいんだろうというふうに思いますが、こちらの方はそんなにたくさんあるわけじゃございません。
ただ、日本は幸いにしまして世界に誇ります優秀なワクチンが三万六千分、これは初めて言うわけでございますけれども、あるわけでございます。これと同じものを至急つくろうというので、今、民間にお願いをいたしまして、そしてつくりたいと。今回のなにで二百五十万人分つくるという予算をつけていただきましたので、これで至急やりたいというふうに思っています。
それ以外の若干古いものはたくさんございますので、まだ大丈夫というふうに思っている次第でございます。
○舛添要一 引き続き、今度、生物兵器対処で防衛庁長官、お伺いしますが、生物兵器への対処に関する懇談会報告書、平成十三年四月十一日、これ既にインターネットに今出ています。これ、いつ公表されましたか。そして、四月にこういうものをやっていて、現実に生物兵器への対応、今、防衛庁でどこまで進んでいますか。サリンがありましたから化学兵器はかなり行っていると思いますが、こちらは問題だと思います。
○中谷元防衛庁長官 今年四月に懇談会の報告書を公表いたしました。そして、五月に防衛庁の関係部局から成る連絡会議を設置をしまして、その分で政策化できる点につきましては平成十四年度の概算要求において要求をいたしておりますし、この補正予算においても生物・化学兵器については予算要求をして充実を図っております。
○舛添要一 これは警察の方にお伺いいたしたいんですけれども、要するに白い粉まいたと。私、この前、地下鉄乗っていましたら、東銀座で白い粉まかれたといって、地下鉄の中、三十分缶詰めになりました。だから、こういうことに対してまず現状を、こういうことをやったときにどの法律を適用して何年ぐらいの罰則を科しているんですか。
○村井仁国家公安委員長 威力業務妨害罪というのが適用されるのではないかと理解しておりますが、懲役三年以下、それから罰金が、幾らでございましたか、十万円、失礼、五十万円以下ということでございます。
警察といたしましては、これは私ども全くいたずらなんて考えておりませんで、ある意味ではテロというのは社会を不安に陥れる、そして社会の正常な機能を麻痺させる、これがテロの目的でありますから、こういう行動をとるということはまさにテロに加担する行動である、私はいろんな機会にそれを申し上げております。そういう意味でも警察は取り締まりに全力を尽くしておりまして、実はきょうも、沖縄県警で金融機関に対しまして白い粉の入った郵便物を送付した被疑者を威力業務妨害罪で先ほど逮捕いたしましたところでございまして、これまでに検挙案件四件になっております。
○舛添要一 逮捕に至らないまでも、この白い粉いたずら事件、何件ぐらい警察へ報告今までありますか。
○村井仁国家公安委員長 余り、こういうのはいわゆる模倣犯というようなのを招く危険もありますので余り今まで申し上げていないんですが、千数百件という数字を残念ながら申し上げざるを得ないわけであります。いずれも大変残念なことは、非常にそれがそうでないということを確認するだけのために手間がかかり、それから例えば部屋を密閉するとか、そこで働いている人を立ち退かせるとか、大変なコストを社会に負わせている、私はこれは大変な犯罪だと、このように感じております。
○舛添要一 その件数聞いて私も本当に驚きましたが、これは厳罰化すべきと思います。法務大臣いかがですか。
○森山眞弓法務大臣 アメリカにおける炭疽菌事件に便乗いたしまして日本においても不安や混乱を起こすために意図的にそのようなことをするというのは、もう本当に重大な犯罪だと思います。その事案にもよりますけれども、厳罰にする必要があると思うんでございますが、その罰則の内容につきましても現状の現行法でよしとしているわけではございませんで、国民生活上重要な社会的インフラを対象とした悪質な業務妨害行為に対する刑事罰則のあり方については今検討をしているところでございます。
○舛添要一 片山大臣にお伺いします。
郵便の集配業務でのこのチェック状況、今いかがですか。
○片山虎之助総務大臣 アメリカの炭疽菌事件の報道がありまして、十月十三日から全部の郵便局に、不審な郵便物があったらすぐ速報態勢をとるようにと、こうやっておりますし、それからホームページなりポスター、パンフレットで、不審な郵便物を見たらどうしろと、仮に炭疽菌に、ちょっと気が早いんですけれども、かかったらどういう治療法があるかも全部国民の皆さんに情報を提供しておりますし、それから白い粉を送る人はポストでなくて郵便局の窓口に持ってこいと、附せんをつけて特別に送ると、こうやっております。
それから、問題はアメリカその他外国から来る郵便物ですから、国際郵便交換局というのは八つあるんですよ。この空際、海際、ここでとめるということで、ここは定期検査をやっておりまして、幸いなことに今まで一件も炭疽菌は発見されておりません。そのかわり、交換局の全員にマスクと手袋を買わにゃいけませんし、それから、今郵政事業庁にはそういう専門のチームをつくりましたし、私どもは逓信病院というのがありますから、そこは特別の治療態勢も整えておりますから、検査は、今国家公安委員長が言いましたように、私どもの方も数百件ですよ。
だから、今のところ、炭疽菌の発見はありません。万全の体制をとっていきます。
○舛添要一 これは総理にお願いいたしますけれども、我々も全面的に協力いたしますので、内閣挙げてテロ対策、私が申し述べましたこと以外のことも含めて、やっていただきたいと思います。
それにつきましても、こういうことがなかなか進まないというのは、例えばアメリカにFEMAという緊急事態庁がありますけれども、緊急事態に対してどう対応するのか。有事法制なんて言うと言葉が嫌いな方おられるから緊急事態法でもいいですけれども、そういうものをやっぱり国家としては持っておくべきだと私は思いますけれども、その点、総理、どういうふうにお考えになりますか。
○小泉純一郎内閣総理大臣 先ほどからいい適切な指摘を含んだ質問をしていただきまして、この危機対応は大切であり、なおかつ、各省庁が縄張り根性を捨てて国民の安心と安全を確保するために適切な処置を講じていかなきゃならない。また、悪質ないたずらに対しては、現行法で不十分だったらば、これまたしかるべき措置を考えると。
いい御指摘をいただきまして、まことにありがとうございました。
○舛添要一 続きまして、雇用対策、福祉政策に入りたいと思いますが、昨日、衆議院の方でハローワークの民営化ということを総理はおっしゃいましたが、私、実はこの雇用の問題、現場のヒアリングずっとやっておりまして、先ほど野党の方からも御質問があったと思いますけれども、雇用・能力開発機構と現場の都道府県の支部とハローワークとの連携がなっていないんですよ。だから、一生懸命訓練をするけれども、じゃ就職先はハローワークに頼めと、こういう連携もなっていませんが、こういう問題を抜本的に改革する。
それからもう一つ。これは後ほど総理と厚生労働大臣にお答え願いたいんですけれども、六カ月延長するのも、職業訓練、結構なんですけれども、失業対策も。ただでやって、だめですよ、貸せばいいんですよ、奨学金みたいに。後でもうかったら戻すぐらいの気持ちじゃないとやらないと思いますけれども、これはいかがですか、総理。どちらが先でも結構です。
○小泉純一郎内閣総理大臣 たしか雇用・能力開発機構、いろいろ問題が指摘されております。ハローワーク、これも今失業者がふえておりまして人員が足らないという、一生懸命なんですが、単に仕事が大変だから役人をふやせというわけにはいかぬと。また、雇用・能力開発機構も、余分な仕事をしているんじゃないかとか、やらなくていいことを仕事しているんじゃないかという御指摘も受けております。
これは、総合的に考えて改革しなきゃならない点だなと認識しておりますので、一つのこれも特殊法人ですから、この特殊法人の改革に含めて見直しをしていきたいと思っております。
○坂口力厚生労働大臣 確かに、能力開発の方とそれからハローワークの方との連携の問題は指摘されたとおりでありまして、ここは我々もちょっと遅まきでございますけれども、連携を密にするように今一生懸命やっておるところでございます。
ここは、もうそういうふうにぜひしていきたいというふうに思っておりますが、それだけではなくて、なかなかこれだけでは進まない面もございますので、個々の人に対してどれだけ親切にやっぱりやっていくかということが大事でございますので、キャリアカウンセラーのような人たちをつくってやっていくというふうにしたいというふうに思っております。
○舛添要一 三千五百億円の例の新公共サービス雇用についてですけれども、私、実はボランティア活動、森林愛護隊、岐阜県の岐阜森林愛護隊というのをやっていまして、六百人隊員がおります。非常に山村の荒廃、これは環境問題でも水の問題でも大変な問題なので何とかしたいと思っているんです。
そこに森林の作業員、補助要員を今回使うというのは大変結構なんですが、ほかの補助教員も含めて、全部下手すると失対事業に終わって、じゃ景気よくなったら山からおりていくのか、景気よくなったら補助教員要らないのか、こういうことになりますので、この点、まず厚生労働大臣、どういう御認識か。それから農林水産大臣、副大臣でも結構ですが、山の問題。それから教員の問題、文部大臣、お願いします。
○坂口力厚生労働大臣 ここは、ただ単に半年とか一年やるだけではなくて、その後やはりこういうことは必要だということを認識していただいて、後、継続するようにしてほしいんです。
私の方の地元におきましても、その後、森林組合でやると言うんです、この半年なり一年なりやりまして。そして、そういうことを積み重ねることによって、その後はやりますということを言ってくれておりますから、そういうふうにそれが継続していくようにこれはしていかないといけないというふうに思っています。
○野間赳農林水産副大臣 森林の整備につきましては、本年十月に策定をされました新たな森林・林業基本計画に沿いまして、多面的機能の発揮に向けた施策を着実に推進をすることとしておりまして、このことを通じまして林業等従事者の確保と雇用の定着にも努力をいたしてまいりたいと思っております。
○遠山敦子文部科学大臣 今回の緊急雇用対策の一つとしまして、学校に三年間で約五万人を目標に社会人を補助教員として導入する、このことにつきましては学校いきいきプランとして今推進をいたしております。
これは、委員御指摘のように、雇用へ対応するという側面もございますけれども、学校の活性化、そして一人一人の子供に目の行き届いた教育をするという意味で適切な対応をしてまいりたいと思っておりますし、このことについては本プランの終了後も社会人の一層の活用を期待するという角度で適切に対応してまいりたいと思っております。
○舛添要一 私の残り時間はあと一分ということですから、最後、総理と今後の改革について議論したいと思いますが、やはり総理、改革をやらないといけない、ただどうしても先が見えてこないと、こういう質問があるんですね。遅いんじゃないかと。スケジューリングの問題、スケジュールの問題、この点はどうですか。
○小泉純一郎内閣総理大臣 そういう批判も出ていますが、遅いということは当たらない。むしろ早くやっているのであって、遅い遅いというのは私は心外なんです。むしろ、これほど早く改革を前倒しにやり、準備を進めていることは今までなかったんじゃないかというぐらい私は前進を続けていると思っておりますし、これは断固として改革をなし遂げていきたいと思っております。
○舛添要一 その象徴的な特殊法人ですけれども、道路公団問題、これはいつぐらいまでに結論をお出しになりますか。
○小泉純一郎内閣総理大臣 これは、来年の三月の予定を繰り上げまして、大体改革の姿がわかるなというのは今月中に出します。そして、私は専門家じゃありませんから、第三者機関を設けまして、それでは民営化するためにはどうしたらいいのか、今までの整備計画を全部実行するのはとても税金がかかって大変だ、じゃ、どの点を見直すのかというものも含めて見直さなきゃならないという方針は掲げまして、今月中に、この方針でいけば今までできなかったような大改革ができるなという方針は今月中に出したいと思います。
○舛添要一 最後に、この小泉改革をなし遂げた後にこんなすばらしい日本が来るんだと、つまりそれが、いろんなところで総理はおっしゃっているんですけれども、見えてこない国民がいて、やっぱり改革は痛みを伴う、それはしようがない、しかし、痛みに耐えるためにはこんなすばらしい新世界が待っていますと、こういう答えが欲しいわけですが、総理にその点、最後にお答え願いたいと思います。
○小泉純一郎内閣総理大臣 サッチャー政権の時代においても、あるいはレーガン政権の時代においても、改革の途中には明るい姿は見えていなかったんです。やめた後あるいは数年、四年、五年たった後、ああ、あのときの苦しい改革が生きてきたなというのがわかるんです。私は、そういう意味において、二、三年、小泉の改革は何もできないじゃないか、遅いじゃないか、何もやっていないじゃないかという批判に耐えながら、私が退陣するころにはよくなっているだろうという姿を見せたいと思っております。